今夜母について思い出したこと

母のいない生活にもだいぶ慣れてきたけれど、

どういうわけか突然記憶の断片が想起されることがある。

それも思いがけず突然に。

子どもの頃、初めて1人で祖父母の家に泊まりに行くことになり、

片道小1時間の路線バスに乗ったことがある。

田舎だから運賃は均一の前払いではなくて、

バス停を過ぎる度に加算されていく。

運賃表の料金がどんどん上がっていって、

母から渡されたバス代に迫っていくのを、焦って見ていた。

祖父母宅があった終点では、それを大幅に超過していて、

悲痛な思いで自分のこづかいを足して支払った。

子供料金は半額だと知らなかったのだ。

そのことを母親に話したら、笑われたのか怒られたのか、

どんな反応をされたかの記憶はまったく無い。

ただ覚えているのは、その後で母親がバス会社に行って掛け合い、

子供料金以上の過払い分を返金してもらってきたことだ。

なんでそんなことをこんな夜更けに思い出したんだろう。

それでこんなことをブログに書きとめていたら、

亡くなる何年前だったか、車が無くてたまたまバスで一緒に病院に行った時、

「ああ、何年振りかでバスに乗れたわあ」

と喜んでいたことまで思い出した。

以上、防備録としての気まぐれ更新。